アウトドア 1
- 吉澤 利仁
- 2021年2月22日
- 読了時間: 2分
私はよく人にインドアと言われる。
家にいる事が多くなったのは思えば中学の時からである。
ギターを始めてから外出する事がめっぽう減った。
毎日家にこもり一日中ギターを弾く事が楽しくて仕方がなかった。
気付くと音楽に文学、絵画に映画と家の中でできる事ばかりに夢中になっていた。
言い方を変えれば、私の興味のベクトルがたまたま全て家の中にあっただけである。
私を引きこもり扱いする人は更に言う。
「もっと表に出なきゃ。」
「家の中にずっといたら腐ってしまうよ。」
「不健康だなぁ。」
「もっと人生をエンジョイして!」
皆そんなにお出掛けどこへ行くのだろう? ショッピング?遊園地?レストラン?
やれ車で、やれ電車で、果ては飛行機で。
だけど一つだけ言っておきたい。
私は自宅にスペースシャトルを保有している。保有しているのだ。
イタイとか言わないでほしい。
コックピットは十年来愛用しているこの座椅子。
少し斜めに倒し天井をぼーっと眺めれば、 数分後には宇宙の彼方へひとっ飛びである。
そこでは全てが見渡せ、全てを把握し、全てを手に取る事ができる。健全で明るい、そして何よりエンジョイしている (注:Non Drug)。
ショッピングも遊園地もレストランも嫌いではないが、この宇宙旅行以上の娯楽を私は知らない。
自宅にいながら宇宙遊泳。
これこそ最上級のアウトドア。
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