仲間
- 吉澤 利仁
- 2021年2月14日
- 読了時間: 1分
更新日:2021年2月18日
最近二人の絵描き仲間を失った。失ったといっても死んだわけではない。
第一線から退いたという意味で。
不思議なもので制作を辞めてしまった人は、制作を続けている人に拒否反応が出るようだ。
もうだいぶ連絡も途絶えている。
二人とも優秀な美術家だった。
きっと私の知らない所で数え切れない程の芸術家が挫折し消えていってるのだろう。
原因は何だろう?
単純に生活や仕事に追われ、制作どころではなくなるのが大抵の言い訳だが、実はそうでもないような…。
私が感じる1番の原因は「対象」を見失った、という事。
私はこんな状況は単なるスランプだと思うのだが、それに気付かず逃げ出してしまう方々も。
一度この世界に足を踏み入れ、それなりに仕事をした人間は趣味や日曜画家に成り下がる事ができない。
フェードアウトするように消えていく。
一切描かなくなる。
最後のプライドだろうか。
彼等がいつかまた対象を見つけ第一線に戻って来てくれる事を心より祈っている。
(本音)寂しいのだよ。
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