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きっと死ぬまでここで何かを作り続けてるんだろね。 「場所」は作家にとって最重要課題の一つ。 「場所」を手放したり、気に止めなくなったり、持ち続けないようになったら終わり。 作家生命の終焉ですね。 もちろん場所を必要としない、もしくは狭小でも事足りる作家さんもいますが、私には無理です。 どちらにしろ心を落ち着かせ、集中でき、気兼ねなく制作出来る場所は大切。 さて、何とかこんにちまで制作の場を絶やさず来れたわけで、アトリエも3回変わり、今回自ら建てたものが4代目ですね。 新しいアトリエを構えてまず頭によぎったのは、「本気」という二文字でした。 今までが本気ではなかったわけではなく、もちろんこの十数年、常に本気で走り続けてきたつもりです。 そんな中アトリエを建てるという事は、言わば結婚の様なもので、芸術に対して婚約指輪を差し出すようなもの。 一生お前と添い遂げる!っていう決意表明? これは「本気」以外の何者でもありません。 そしてこの本気こそ芸術の世界に生きる端くれとして、現在日本美術業界に対するささやかな抵抗でもあります。 それは属さず生きるという事。 日本の美術業界が現状どうであるか、度々耳に入ります。 曰く「芸術家がいない」、 曰く「コレクターがいない」、 曰く「マーケティングがない」、 曰く「衰退、無知、枯渇、遅滞」 主要コンクール、全国公募、卒展、美術館企画、コレクターや有名ギャラリストのイチオシ作家・・・。 芸術を分かる人間がいないのです。 もちろん一概には言いません。 ごく一部、ほんとにごく一部の方々のみ知り得てる印象です。 美術史に対しても哲学や数学、政治や世界の動きに対しても、あまりに無知な関係者が多すぎます。 真に芸術を志す者にとってはかなり生きにくい国だと肌身で感じます。 逆を言えばエセのほうが生き延びやすいのですね。 日本の美術業界を動かしてる土台の人達が盲目なので、その上に乗り込むアーティスト側もしっかりエセです。 どこへ行こうと不毛の地は続きます。 海外に己の道を見出す作家さんも多いですね。 私は私ですので、私のやり方を押し通す所存。 どこにも行かずただただ作り続ける事だけに焦点を当てる活動にシフトチェンジ。 だからこそ誰にも頼らず媚びず縦横無尽にやりたい事だけをやりたい場所でやりたいように十数年やってきました。 この信念からか規制の多い都内での発表はめっぽう減りました。 必ず聞こえてくるのが、独りよがりとか自己満とか趣味とか・・・。 俗に言うオナニープレイですね。 まぁ事実、その節もあるので、そんなに否定するつもりもないのですが、逆に私から業界側を見ると、それこそ独りよがりに陥っている感は否めません。 真の探求も出来ず業界全体で自己満しているその様は、私1人なんかが自己満しているより余程滑稽に思えるが。 私はそんな現状の中、自分の道だけを築く事だけに心血を注いできました。 私は一介のサラリーマンです。 私は一介の父親です。 妻子がいてマイホームがあって、出勤して退勤し、土日は子供とゲームをしたり動物園に行く。 そこに芸術がある。 私にとってこれが全てであり、私の歩みです。 これ以外に何が必要というのか。 芸術家としての成功? なんですか、それは? それはちゃんと芸術を分かる人が決めてくれるんですか? 言い尽くされた事かもしれませんが、やはり生き方の反映が芸術なのです。 私は有無言わず今日もこうして作っているのだが。 何度も言います。 作り続ける限り常に勝者は私のほうなのです。


 
 
 

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